ドローン脅威、レーザー対抗戦へ:米軍、新技術で先手必勝か
イランの低技術ドローン攻撃が米軍に衝撃を与え、人的被害も発生。米軍は、レーザー技術による対抗策を急げている。

ドローン攻撃の脅威、米軍は新たな武器で対抗
米軍は、高度な迎撃ミサイルに対し、イランが使用する低価格で手軽なドローンが脅威となっている状況に直面している。最近の一週間の攻撃は減少したものの、その損害は深刻だ。特に、クウェートでイラン製ドローンによる攻撃で米兵が死亡したことは、米軍にとって痛手となった。
ドローンは、米軍の兵器庫を消耗させ、ホルムズ海峡の安全保障にも脅威をもたらしている。この状況に対し、レーザー技術が新たな希望として浮上している。
アメリカの防衛企業AeroVironment(AV)は、ドローンを破壊するレーザーシステム「Locust」を開発している。この技術は、従来のミサイルシステムと比較して、コストを大幅に削減できる可能性がある。パトリオットミサイルシステム1基の調達費用は約10億ドルに対し、ミサイル1発あたり400万ドルかかるのに対し、レーザーは1発あたり3000ドル程度で済む。まさに、邸宅とコーヒー一杯の価格差と言える。
AVの技術開発者、ワヒド・ナワビ氏は、「ドローンに対抗するための経済的な解決策」だと説明する。Locustシステムは、最大7マイル先のドローンをレーダーで探知し、オペレーターがXboxコントローラーで目標をロックオンすると、AIが追尾し、レーザーを照射して破壊する仕組みだ。
実際に、Locustシステムがドローンを破壊する様子が公開された。レーザー光がドローンに照射されると、瞬時に炎が上がった。この技術は、すでにメキシコとの国境地帯で麻薬カルテルが使用するドローンを撃墜するために、米軍によって運用されている。
しかし、この技術には課題もある。雨天時や砂漠地帯、霧などの悪天候下での性能や、商業航空機への影響に関する懸念も存在する。AVのナワビ氏は、FAA(連邦航空局)の商業航空機への影響に関する懸念は誤りだと主張する。FAAは、Locustシステムの安全性についてテストを実施し、商業航空機に危害を加えることはないと結論付けている。
米軍は、Locustシステムの導入を加速させている。アメリカ陸軍は、今年秋にAVから1億ドル相当のレーザーシステムを調達する契約を結んだ。しかし、その技術をアラブ首長国連邦などの提携国に販売するには、米国政府の承認が必要となるため、迅速な展開には時間がかかる。
ナワビ氏は、「もし、アラブ首長国連邦が500基のLocustシステムを希望した場合、明日すぐに供給できるわけではない。契約の締結や、生産体制の構築には時間がかかる」と説明する。しかし、ドローンの脅威が増大する中、レーザー技術は、そのコストパフォーマンスの高さから、米軍の新たな防衛手段として注目されている。
レーザー技術はまだ発展途上にあり、性能や耐久性、エネルギー効率などの課題も残されているが、ドローン対策の新たな選択肢として、その可能性は大きい。
アメリカ軍は、現在、1億ドル相当のLocustの調達を計画している。この技術は、そのコスト効率から、今後のドローン対策において、重要な役割を果たす可能性を秘めている。
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