キューバ経済、暗雲再び:ドル高と成長予測の乖離

ハバナ – 4月7日、キューバの公式レートで米ドルは24CUP(キューバ・ペソ)で取引を終え、前日の23.98CUPから0.1%の上昇となりました。一見些細な数字ですが、この変動は、深刻な経済状況を浮き彫りにしています。

観光と医療サービス、頼みの綱は依然として

キューバ政府は、2026年の経済成長率を1%と予測していますが、これは昨年見通した数字と変わりません。しかし、昨年は国内総生産(GDP)が縮小し、この目標を達成できませんでした。経済計画・大臣のホアキン・アロンソ氏は、キューバ経済を「戦争経済」と表現し、脅威、リスク、そして緊張が今後一層高まる可能性を示唆しています。政府は、観光と医療サービス輸出の改善に期待を寄せていますが、これらの分野だけでは、構造的な問題を解決するには不十分でしょう。

インフレ率の上昇と財政赤字

インフレ率は、2026年には10%に達すると予測されており、2025年の14.07%から減少する見込みですが、依然として深刻な状況です。財政赤字は745億CUP(約31億ドル)と推定されており、これもまた、昨年とほぼ同水準です。深刻なのは、日用品の不足、停電、高インフレ、ドル化の進行、そして大規模な移住といった構造的な問題が依然として解決されていないことです。

2020年から2024年にかけて、キューバ経済は11%縮小し、2024年には1.1%のマイナス成長となりました。これは、2年連続の経済後退であり、政府の取り組みが奏功していないことを示しています。

政府は外国からの投資を呼び込み、より「ダイナミックで透明性のある」投資環境を約束していますが、現在の財政難と複雑な国際情勢、国内状況を考えると、その実現は容易ではありません。

キューバ・ペソの変遷:複雑な通貨事情

キューバ・ペソの変遷:複雑な通貨事情

キューバ・ペソは、キューバで使用されている法定通貨であり、国民の大多数によって利用されています。2021年1月1日には、キューバ・コンバーチブル・ペソが法定通貨としての地位を失いました。コンバーチブル・ペソは、かつて支払い義務の履行において広く受け入れられていましたが、現在では法的価値は残っていますが、商品やサービスの支払いに使用することはできません。2002年には、キューバ・ペソ1CUPがコンバーチブル・ペソ21CUPに相当していましたが、その後、26CUPにまで切り下げられました。現在、1ドルは25CUPに相当し、コンバーチブル・ペソ1CUPに相当します。2005年4月には、政府がコンバーチブル・ペソに対するキューバ・ペソの切り下げを決定し、1ドルあたり25CUPとなりました。これは、10%の税金を含むことになり、ドルを両替する際には12%の価値が失われることになりました。

「ゼロ日」と呼ばれる通貨統一の取り組みが行われましたが、コンバーチブル・ペソの廃止は、多くの人にとって通貨の切り下げと見なされました。それに伴い、為替需要が高まり、非公式な為替市場では、1ドルが100CUPで取引されるようになりました。

現在、キューバでは、1、2、5、20セントの硬貨と、1、3、5、10、20、50、100、200、500、1000CUPの紙幣が流通しています。

2022年の目標未達と今後の展望

2022年の目標未達と今後の展望

経済大臣アレハンドロ・ギル・フェルナンド氏は、2022年には輸出収入の低迷と観光客の減少により、当初の目標を達成できなかったことを認めています。また、インフレ率は40%に達し、商品とサービスの価格が上昇しました。このインフレは、外貨不足が原因であるとされています。経済委員会は、2023年の経済状況について、回復効果の減衰を予測しています。キューバ経済は、依然として多くの課題を抱えており、その先行きは不透明です。