ボリビア、麻薬製造の脅威:政府高官が衝撃的な生産予測を警告
ボリビア政府高官が、国内におけるコカイン生産量が予想以上に増加していると警告を発し、国際社会に新たな警鐘を鳴らしています。これは、単なる麻薬問題の深刻化を示すだけでなく、ラテンアメリカ地域の安全保障にも大きな影響を与える可能性があります。
大規模な摘発と汚職のスキャンダル
今週末、エルネスト・ヒスパニスタ国防社会防衛副大臣の指揮下で、ボリビア政府は全国規模の合同作戦「私たちの家族、ボリビア、そして未来のために作戦200」を実施。サンタクルス、コチャバ、ラパス、タリハ、ベニの各地域で大規模な摘発を行い、麻薬約300キログラムを押収、複数のコカイン製造工場を破壊しました。しかし、作戦の裏で、2名の警察官が麻薬焼却予定物を不正に改ざんしていたことが発覚し、180日間の拘留を命じられています。この汚職事件は、麻薬対策における内部からの脅威を浮き彫りにしています。

政府発表の衝撃的な生産予測
ヒスパニスタ副大臣は、ボリビアのコカイン潜在生産能力を年間300トンに達すると発表しました。これは、国連の麻薬取締機関が推定する200トンを大きく上回る数値です。2025年にはさらに300トンに達する可能性も示唆されており、この数字は、国際的な麻薬対策に大きな打撃を与えることを意味します。

コカ栽培の現状と今後の対策
ボリビア国内には現在、約4万ヘクタールのコカ栽培地が存在し、そのうち2万2千ヘクタールは2017年の法律に基づき合法化されています。しかし、年間のコカ栽培面積は約1万ヘクタール増加しており、ルイス・アルセ前政権下での摘発の遅れが深刻な問題となっています。現ロドリゴ・パズ政権は、年間のコカ栽培面積を同じ量だけ摘発するという目標を掲げていますが、その実現は容易ではありません。コカ栽培の拡大は、麻薬密売組織の資金源を増やし、地域社会の不安定化を招く要因となります。
今後の展望:国際協力の必要性
政府は、新たな調査を通じて、合法的なコカ消費に必要な面積(14,700ヘクタール)を正確に把握し、コカからコカインへの転換率に関する研究を推進する方針です。国際社会との連携を強化し、麻薬問題の根絶に向けた総合的な対策を講じることが、ボリビアの未来を左右する鍵となるでしょう。