メキシコシティ、遊園地事故:母親が骨折、安全対策への疑問噴出
メキシコシティのペリシュールショッピングモール、楽しみにしていた家族旅行が一変。10ヶ月の赤ちゃんを連れた母親が、インドア遊園地の事故に巻き込まれ、3つの骨折という重傷を負った。事態は、まるで悪夢のようだった。

「安全」の裏側:手抜き工事と現場の対応への批判
イツマラ・ララズさんは、X(旧Twitter)に事故の経緯を動画と共に投稿し、大きな波紋を呼んでいる。4月2日、夫と共にペリシュールを訪れた彼女は、150ペソ(約900円)の入場料を支払い、1.45メートル以下の子供と大人が利用できる「ジェリーワールド」に入場。最初は夫が、その後、彼女が赤ちゃんと一緒に遊んだという。問題となったのは、ジェリーワールド内にあるスロープ型の滑り台だ。イツマラさんは、滑り台の傾斜が急すぎると感じたものの、赤ちゃんを抱えて滑り降りることにした。しかし、滑り台の底にある薄いマットが剥がれかけており、足が引っかかり、激しい衝撃を受けたことで、脛、腓骨、踵を骨折した。
しかし、事故現場の状況も深刻だった。イツマラさんによれば、スロープには適切なブレーキがなく、現場のスタッフが即席でテープとクッション材をつけただけの、極めて杜撰な「安全対策」が施されていたという。事故発生後も、スタッフは彼女の救助に駆け寄らず、子供たちは平然と遊んでいる様子だった。救急隊員も適切な装備を持っていなかったため、イツマラさんの夫は、自らフェンスを乗り越えて救助活動を余儀なくされたという。
救急隊員は当初、骨折ではなく「脱臼」だと主張し、病院への搬送を拒否したが、周囲の親たちの強い要請により、最終的に搬送が行われたという。イツマラさんは現在、手術を受けており、15日以上の安静が必要と見込まれる。仕事も休業せざるを得ず、10ヶ月の赤ちゃんの世話も困難な状況だ。
「責任はペリシュールにある」とイツマラさんは訴えている。彼女は、自身の弁護士を通じて、ペリシュールに対して、事故の責任追及と、経済的な補償を求めている。彼女は、自身の体験をSNSで拡散し、「このような事故が二度と起こらないように」と呼びかけている。
ペリシュール側は、Xを通じてイツマラさんとの非公開での連絡を呼びかけているが、彼女は「重傷を負った現在の状況において、弁護士を通じてしか対応しない」と明確な態度を示している。この事故は、遊園地の安全管理体制の不備を浮き彫りにし、消費者保護の重要性を改めて認識させるものとなった。