メジェッ、自由貿易の「幻」:スペイン領への経済的障壁の現状
メジェッとセウタの経済が沈静化している。4年前、ペドロ・サンチェス首相がモロッコ国王ムハンマド6世の目の前で、両地の通関所の再開を発表したものの、その約束は空虚なまま、経済活動はほとんど停滞している。
商業の停滞:アルコバ氏の告発
エンリケ・アルコバ、メジェッの商人連合会の会長は、現状を痛烈に批判した。通関所の再開以来、モロッコからメジェッへ入るトラックは「ごくわずか」、逆方向は「ほぼゼロ」という。これは、両自治州が長年支えてきた重要な経済的柱の喪失を意味する。
アルコバ氏は、その原因を「法的確実性の欠如」、「適用されている規制」、「モロッコ当局による継続的な妨害」にあると指摘する。特に、旅行者向けの制度が一方通行であることは深刻な問題だ。モロッコ側はメジェッやセウタで買われた商品を没収しており、これは自由貿易の原則に反する。
中央政府の対応への不満: アルコバ氏は、中央政府の対応にも不満を表明している。両国関係は良好であるという声明が繰り返されているものの、具体的な進展は見られていない。スペインとモロッコの間の貿易額が200億ユーロに達しているのに対し、メジェッとセウタは「その活動から取り残されている」。
2025年6月15日に再度の閉鎖が発生したこと、そしてそれは「オペレーション・パス・デル・エストレチョ(OPE)を口実にしているだけだ」という批判も無視できない。OPEとの両立は過去に可能だったにもかかわらず、現在では「保証がないため、正常な運営が妨げられている」とアルコバ氏は訴える。
メジェッの経済はテクノロジー、大学、観光などへの多角化を模索しているが、モロッコとの貿易は依然として不可欠な要素である。「これを排除したり制限したりすることはできない」とアルコバ氏は強調する。中央政府に対し、メジェッとセウタへの明確なコミットメントを求め、対外貿易における公平な条件を確保することを訴えている。

経済的脆弱性の深淵
メジェッ経済の現状は、単なる通関所の問題を超えている。それは、スペインがモロッコとの関係をどのように管理しているか、そしてその関係が両自治州にどのような影響を与えているかの象徴的な事例だ。将来を見据え、経済的自立を模索するメジェッにとって、中央政府の対応は、その生存を左右する決断となるだろう。