Artemis ii: 宇宙へ向かう前に、乗組員が伝統のカードゲームに挑戦
米国のケネディ宇宙センターから、人類を再び月へ送り出すArtemis IIミッション。打ち上げ前の儀式として、乗組員たちは古くからのNASAの伝統、カードゲームに挑んだ。単なる娯楽ではなく、幸運を祈る象徴的な行為なのだ。
船長の敗北が、ミッションの成功を保証する?
4月1日、Artemis IIミッションの乗組員、リード・ウィズマン船長、ヴィクター・グローバー、クリスティナ・コッホ、そしてカナダ人宇宙飛行士ジェレミー・ハンセンは、打ち上げに先立ち、カードゲームに興じた。この儀式は、NASAの長い歴史の中で受け継がれてきたもので、トラブルのないミッションを祈願する意味合いがある。特に、船長が負けることが重要視されており、ウィズマン船長は、その役目を完璧に果たしたのだ。
NASAの公式声明によれば、このカードゲームは打ち上げ前日の午後2時頃に実施された。乗組員たちは、船長が敗北するか、あるいは全員で最高のスコアを獲得するまでプレイを続ける。この伝統は、ネガティブな兆候を払拭し、ポジティブなエネルギーを呼び込むための、心理的な支えとなっている。
Artemis IIミッションは、NASAのArtemis計画における重要な一歩であり、有人宇宙船Orionの深宇宙での機能検証を目的としている。約7,400キロメートル先まで月を周回し、生命維持システム、航法、通信、制御システムの性能を実証する。さらに、緊急時の手順、医療チェック、そして将来の月面着陸に向けた準備を行う。カナダ宇宙機関との国際協力も、このミッションの重要な要素だ。

3日目:地球からのメッセージと、正確な航法の証
現在、Artemis IIミッションは打ち上げから3日目。乗組員たちは、月への正確な軌道に乗っており、最初の月周回飛行を無事に完了させた。当初予定されていた軌道修正は、Orionのシステムが正確な航路を維持していることを確認したため、キャンセルされた。これは、ミッションの航法システムの精度を示す、好ましい結果だ。
乗組員たちは、健康維持のための運動、緊急医療手順の確認、そして月面観測のための機器設定など、様々な活動に取り組んでいる。特に、Orionの光学通信システムを用いた地球との通信テストは、将来のミッションにおける情報伝達の重要性を物語っている。また、深宇宙から撮影された地球、オーロラ、黄道光などの画像は、宇宙飛行士たちの貴重な体験を世界に共有している。
今回のミッションは、単なる技術的な検証にとどまらず、人類の宇宙探査における国際協力の新たな地平を切り開くものとなるだろう。