アスパラガス、高騰の裏事情:今が旬なのにどうして?
春の食卓を彩るアスパラガス。しかし、今年は軒並み高騰し、スーパーでの姿を見かけるのも難しくなっています。なぜ今、アスパラガスはここまで高くなっているのでしょうか?読売新聞での経験と、早稲田大学で培った知識を活かし、彩葉の庭のシニアエディターとして、その実態を徹底的に分析しました。
ドイツで人気の秘密、実は日本にも影響
アスパラガスの消費量が多いのは、なんとドイツです。彼らは年間1億5千トンものアスパラガスを消費すると言われ、その人気は絶大。しかし、そのドイツでの価格変動が、日本にも波及しているというのです。6月の「ヨハニスデー」までのシーズン中、価格は大きく変動します。シーズン開始当初は1キロ15~18ユーロですが、数週間後には10~12ユーロへと下落します。この価格変動は、需要と供給のバランスによって左右されるのです。
しかし、今年はその変動幅が異常なほど大きくなっています。ウクライナ情勢の影響に加え、ドイツ国内での不作も重なり、アスパラガスの供給が滞っているのが原因です。その影響は日本にも及び、輸入価格が高騰、店頭価格に転嫁されています。

賢い買い方:自分で採って節約!
高騰するアスパラガスですが、賢い買い方で節約することは可能です。一部の農家では、自分でアスパラガスを採る体験ができます。必要な道具(ナイフ、カゴ、手袋)が用意されており、畑で直接アスパラガスを収穫するのです。その価格はなんと1キロ5.55ユーロ!もちろん、手作業で収穫する大変さを実感できますが、格安でアスパラガスを楽しむことができるでしょう。
さらに、品質クラスを選ぶのも一つの手です。少し傷んだ「訳あり品」であれば、1キロ8.95ユーロから購入できます。スープなど、形にこだわらない料理には最適です。一方、高級アスパラガスは1キロ17.95ユーロと高価ですが、その風味は格別です。

白アスパラガスと緑アスパラガス:知っておくべき違い
アスパラガスには、白アスパラガスと緑アスパラガスの2種類が主流です。日本では白アスパラガスが人気ですが、ドイツでは緑アスパラガスも広く親しまれています。白アスパラガスは、暗闇の中で栽培されるため、太陽光を浴びずに育ちます。そのため、緑アスパラガスに比べて、甘みとマイルドな香りが特徴です。一方、緑アスパラガスは太陽光を浴びて育つため、より濃厚な風味があります。皮も厚く、栄養価も高いとされています。
アスパラガス農家、ヤゲン氏もこう語ります。「昔は白いアスパラガスが珍重され、王侯貴族に愛されましたが、今は緑アスパラガスも好まれています。緑アスパラガスは皮が厚く、調理も簡単です。」
アスパラガスは、水分の含有量が多く、低カロリーで低脂肪。様々な料理にアレンジでき、食卓を豊かに彩ってくれます。家庭での下処理が面倒な場合は、直売所などで、その場で下処理してもらうのも良いでしょう。
アスパラガスの高騰は、食卓への影響を無視できません。しかし、賢い買い方で、この旬の味覚を楽しみましょう。今年の春は、アスパラガスを求めて、農家へ足を運んでみるのも一興かもしれません。